“おおかみきぶん”って
 誰にでもあるんじゃないかな?

 なんだか気持ちが落ち込んで
 自分でも理由がよくわからないまま
 気分が乗らない、上がらない

 ということは
 大人になってもあるもので……。

 わたしくらいの年齢になると
 「そりゃ、更年期よ」
 と指摘されたりして、余計に気落ちするのですが
 さもありなん。

 そんな大人の事情はさておき
 不機嫌になる理由が分からない
 本人もうまく説明がつかず
 もどかしいから余計に
 周りに八つ当たりする

 なんてことを
 幼い子どもはしでかします。

 わたしにも多分そんな時期があり
 うちの娘たちにもやはりありました。

 慣れてしまえば
 まぁ、そんなもんと
 寛容に受け止めることもできるのですが

 自分の小さな妹が
 突然、「あれいや、これだめ」と荒れ始め、
 挙句の果てに
 「もう、ほっといて!」
 とベッドにもぐり込んでしまったら

 そりゃあ、姉としては
 びっくりすることでしょう。

 そして、何とか妹を
 笑顔にしようと
 あの手この手で奮闘するはず。

 そんな幼い姉妹の様子を
 お話にした絵本が
 「きょうは、おおかみ
 です。

 わたしにも妹がおり
 わが子も娘2人。

 幼い頃の自分や子どもたちも
 同じようにケンカして、心配して
 仲直りしたことを思い出し、
 読んだ後、心にじわりとあたたかいものが広がっていくのを
 感じました。

 わけもなく気分が落ち込んで、なんだか面白くない状態を
 この絵本では“おおかみ気分”と言っています。

 きっと子どもにだけではなく
 大人になっても、うっかりしていると
 “おおかみ気分”に襲われることがあるので
 そんなときの処方箋に
 この絵本を眺めてみてください。


 絵本の表紙には
 手書きの「きょうは、おおかみ」というタイトルの上に
 「Virginia WOLF」とやはり手書きの文字が添えられています。

 絵本に登場する幼い姉妹の
 妹の名前もバージニア。

 このキーワードにピンときた方は
 ちょっとした謎解きをしながら
 本書を二倍楽しめることでしょう。

 英国生まれでカナダ在住の作家
 Kyo Maclearの原作と合わせて
 読み比べると

 日本語訳の味わいや工夫を
 感じとることができ
 興味深く読めると思います。



 ※本書は
  版元から直接ご購入いただくこともできます。
  


 わたしは、この2冊の絵本を
 将来、孫に読み聞かせてやることに決めています。

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