漫画を読んで
 泣いたのは
 高校時代以来・・・

 いやいや、
 初めての経験かもしれません。

 友人に勧められて読み
 案の定、泣いてしまったコミックがこちら。

 広島市出身の漫画家 こうの史代さんの
 「この世界の片隅に」
 です。

 コミックを自分で買ってまでは読まないし
 ましてや、戦時ものとなると
 小説でも映画でも敬遠してしまうのですが・・・

 この作品を強く推してくれる友人がいて
 どうやら、わたしの出身地
 呉が舞台の話らしいと知り
 購入。

 先にうちの高校生の娘たちに勧めたら
 高3長女はすぐに食いつき
 一晩で読み切っていました。

 絵柄がかわいらしいのと
 戦時ものといっても
 ドラマチックな描写より

 庶民の日常が
 細かく、淡々と描かれているので
 今どきの女子高生も入りやすかったのかもしれません。

 でも、決定的な違いは
 読了して
 涙するか否か。

 感じ入った様子で
 「う~ん、ええね」とあっさり言ってのける
 うちの女子高生に対し

 わたしはもう、後半に近づくほど涙ボロボロでした
 (この明らかな違いは
  世代の違いではなく
  感性の違いだと敢えて言いたい!)

 哀しい話と言えば哀しい話ですが
 人の死も、身に降りかかる不幸も
 「日常生活の中にある」
 ごく普通の出来事として描かれています。

 時には笑いも
 織り交ぜて。

 わたしが女子高生のとき
 同級生が病気で亡くなり
 葬儀に参列した折

 テレビドラマや映画で見るような
 悲しみにしずみ、泣き叫ぶ場面が展開されるのではなく

 葬儀から荼毘にふすまでの長い時間
 悲しくてもおなかはすくし,
 思わず笑ってしまうようなことがある
 ことを知りました。

 ましてや
 非日常が隣り合わせの戦時中のことを
 思うと

 この作品に描かれている日々のことが
 よりリアルに感じられるのです。

 悲しみって
 大げさなものではなく
 すぐ近くにあって

 日常の些末なことに追われながら
 ときには心にふたをしたり
 見て見ぬふりをしたりして
 心の片隅に抱え

 それでも生きていくのが
 ひょっとしたら
 人の強さ
 なのかもしれない
 と思いました。


 わたしが
 もうひとつ、この作品でいいなと思ったのは
 漫画のコマ割りが多いこと!

 今どきのマンガって
 コマ割りが異様に大きいものが多くて
 昭和の少女漫画世代のわたしは
 違和感があって仕方なかったのですが

 この作品は
 ページによっては
 4コマ漫画の羅列か!?
 と思うようなコマ割りもあり
 視覚的にも読み応えがありました。

 大人が読むだけでなく
 家族で子どもも一緒に読んで
 感想を言い合ってみてほしいです!

 上下巻出てます。






  この作品を読んで、食事のときも寝るときも
  家族の距離って、かつてはもっと近かったことを思い出しました。