週刊現代9月18日号より。
独占 山本博「ヤル時はヤル、笑う時は笑う、それが人生だ」
アテネ五輪で銀メダリストとなったアーチェリー・山本選手への独占インタビューを読んで元気づけられました。

中3のときに史上最年少で全日本選手権出場、高校ではインターハイ3連覇。21歳の時に出場した1984年ロス五輪で銅メダルと、アーチェリー選手として華々しいデビューを飾った山本選手ですが、2000年のシドニー五輪では国内選考落ちという苦汁をなめます。山本選手はその挫折をどうやって乗り越えたのか──。

学校で生徒たちにアーチェリーを教えていたおかげです。一選手としての気力は萎えていたけれど、子どもたちを強くしたいという情熱は消えていなかった。 (中略) そうして生徒と向き合っているうちに、次第に落ち込んでいた自分がバカらしく思えてきたんです。カッコばかり気にして、自分が日本のアーチェリーを背負っているんだと気負ってきたのが、憑き物が落ちたように価値観が変わってきて、五輪に行けないことに不安を感じていた自分が愚かに見えてきたんです。

低迷期に子ども達に教えることでそこから再起したという点は、バレーの柳本監督と同じ(04.08.03の「がんばれ! 柳本ジャパン!」)。結局、優秀だから気負いも生まれ、それがスランプを呼ぶということもあるのでしょう。でも、そこで落ち込んだままでなく、人に教えることで自分を見つめ直し、再起のきっかけを見つけるあたりが、やはり優秀な人の優秀たるゆえんかも。

人に勝つのが目的ではなく、アーチェリーの技を最高度にまで高めていくことが目的なんだ。五輪はその舞台に過ぎないんだと気づいたんですね。

最近、よく感じるのが「私が私が…」と前に出るより、もっと広い視野で自分が仕事をする業界の発展を見据えたうえで自分のポジションを確認し進む。その方が、結局は遠回りのようで自分の利になるのではないか、ということ。周囲を見渡しても、そういう人が成功を収めているような気がするのです。「私利私欲を捨て…」と言うと、なんだか宗教っぽいですが、目先の利益を追う前に、ちょっと俯瞰して自分の仕事、役割、自分自身を見つめてみるのが大事かな、と。

気負いがなくなった山本選手は、以来、「犠牲にしっぱなしだった家族サービスを進んでやるようになりました(笑)」と。

自分の欲求のすべてが満たされたとしても、それで人生を幸福に過せるとは限らない、それなら家族を少しでもしあわせにしようと思うようになった。

と、語っています。常に、家族を犠牲にしまくりの私には耳の痛いお言葉。でも、ホントにそうなんですよね。わかっていても実行できない私はまだまだ修行が足りないようです。

アーチェリーに必要とされる「集中力」の秘訣について、山本選手は集中力は誰もが同じようにあると言ったうえで

重要なのは、集中とリラックスのメリハリをつけることでしょう。私などは、どこで集中するかを、朝、その日の予定を見ながらシミュレーションしておきます。

一日の中で集中するポイントをシミュレーションしておくというのは、ビジネスでも参考になりますよね。山本選手の理想は『必殺仕事人』の中村主水とか。

普段はウダツは上がらないが、いざというときにはビシッと決める。(中略)競技場のシューティングラインに入ったら、人が変わって集中する。ヤル時はヤル、笑う時は笑う、そのメリハリの利いた生き方が理想の人生だと思います。

そうそう! まさにこれなんですよね、私が目指す仕事人像も! 自分にとってのステージは仕事。家ではすっぴん・Tシャツ・短パン姿でどらえもんののびたの母さんのような(わが子談)おばちゃんでも、プレゼンする時はビシッと決める! 結果を出す! そいう仕事人でありたいと私も思い続けています。

人生メリハリ。つけっぱなしのテレビから「プロジェクトX」の主題歌「地上の星」が流れてきて、久しぶりに聴き入りました。この歌の歌詞に出てくる「地上の星」が指しているのは、まさに、今、社会でがんばっている“中年の星”たちのこと。中年って言葉、あまり好きではありませんでしたが、最近、自分自身がまだまだ若い! 勝負できるぜ、と思っていれば、なんと言われようとオッケーオーライ。中年、上等じゃん、と思えるようになりました。これって、強がりかな~。